森田誠の愛犬しつけ法

食べ物が落ちていないか、やたら匂いを嗅ぎます。または、自分のいる場所の危険、安全を確かめたり、どんな相手が通ったのかなど、嗅覚によって確認します。犬は匂いを嗅ぐことによって、狩猟本能の心理になったり、支配性の心理になったり、防衛本能の心理になったりします。

犬という動物は、群れを形成し、縦率社会を築く習性を持っています。そのため、若いころは支配性行動の遊びをくり返し、上の地位につこうとします。そして強い遺伝子をもった子孫を残そうとします。
代表的な支配性の心理の行動は、甘噛み、飛びつき、体当たり、リードをグイグイ引っ張って歩く、相手にお尻を向けて座る、マウント行動、マーキングなどがあります。このような行動を繰り返し犬たちは自分の強さを示し、上の地位へと君臨していきます。
上下の決着がつかないと、気質の強い子は、早い子で生後6カ月〜10カ月くらいで相手を威嚇し、痛みを与える攻撃へと移行していくケースがあります。
今まで仲良く遊んでいたお友達犬と本気で喧嘩をするようになるのは、この支配性が原因です。また、支配性のターゲットが犬ではなく、飼い主になってしまう場合も多々あります。犬を上の位に祭り上げてしまうために、飼い主が愛犬に本気で咬まれてしまうのは、この支配性の心理と行動が原因です。

犬たちは人間と同じような感情を持っているので犬本位にわがままに育ててしまうと自分の要求を叶えるために吠えたてたりします。
サークルやクレートに入れたり、どこかに繋いだりすると、飼い主に向かって吠えるのはこのよう要求の自我からくる心理と行動です。
また要求が通らないと不安が発生し、精神が不安定になり吠え続けたりサークルを破壊したりすることもあります。

気質の強い子は自分を守るために人や犬に対して威嚇し咬みついたりすることもあります。気質の弱い子は、おびえて逃げる行動をとります。