先に述べたように食べ物などを使うと芸は覚えますが、狩猟本能や欲の自我の強い犬が育ってしまったり調子に乗せて育てると、支配性の強い子に育ててしまうことはご理解いただけたと思います。

犬を正しくしつけるには犬の能力、習性に合わせてしつける事が大切です。
これは仔犬が生後45日になった頃、母犬は仔犬に精神的自立と上下関係のある服従性を教えるのと同じように、又その仔犬達が群に受け入れられその中で生活し成長していく過程で、上下社会のルールが守れず、上の位の犬の肩や背中に手をかけたり甘咬みをしたり体当たり、又はマウント行動などをふざけ半分でもしようとした時、上の位の者は容赦なく前歯を当てて攻撃をし、威嚇をし、仔犬に制裁を加えるのと同じようにしつけることです。
この時「キャンキャン」と声を上げ仔犬が負けた時、飼い主さんが大きな愛情で仔犬を受け入れることで上下関係がしっかりと確立されていくのです。
まず飼い主さんが犬を迎えいれた時、その犬が可愛いがために支配性行動(飛びつき、甘咬み、体当たり)をしてもその犬に攻撃できず、「よしよし」と調子に乗せてきたために、犬はその過程で上の位に君臨し、飼い主さんを自分の手下と感じとっているのです。
(奥多摩にて)つまりこの支配性行動をしてきた時に、犬の習性にならって「キャンキャン」と言う程攻撃をし、その直後大きな愛情で受け止めることで犬達は人の愛情の中は安全でとても心安らぐ、安心できる温かい所と感じとり、リーダーからの攻撃を避け、人の愛情に従おうという豊かな服従性が育まれるのです。
つまり人間社会において、又は生活において相応しくない困る行動には容赦なく攻撃をし、その直後大きな愛情で受けとめることで豊かな服従性が育まれ、人と犬とがいっしょに生活していく上で困らないよい子が育つのです。
人間社会でも、人々が安全に穏やかにお互い生活出来るためには道徳があり、常識があり、法律があり、そのルールを守ることによって人々の安全や穏やかな生活が営めるのと同じです。
つまり、犬は人間社会のルールもわからなければ、人との接し方もマナーもわかりません。
そこで飼い主さん達は、犬のリーダーとして問題行動に対して法律という攻撃を仕掛け、大きな愛情で受けとめれば犬たちの問題行動は基本的には一切なくなるのです。
大切なのは、問題行動に対して攻撃をされた時、何故攻撃を受けたのかを理解できる能力がないため、犬達は危険や恐怖しか感じとれない事です。
よって叱るだけのしつけ、怒るだけのしつけ、攻撃するだけのしつけのみ行うと、犬達はその人を危険と感じとり、安全な場所を確保しながら心理的にはぐれた犬に、又は咬みつく犬に育っていってしまうのです。
もっとも重要なのは犬の問題行動に対して攻撃した後、大きな愛情で受けとめるところで犬達は服従性が育まれるのです。
その問題行動に対して権威と言う歯止めをかけて大きな愛情で受けとめるところで従おうとしてくるのです。